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何だかヘンなベームのブルックナー

●ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
カール・ベーム
指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1976年2月録音 POCG2300/2 431 826-2)

 サラッと聞いた時にあまり良いと思わなかったのでそのままにしておいたんですが、ちゃんと聴きなおしてみたらいろいろ問題がありますね、このディスクは(^^ゞ

 まず演奏としてはそれほど悪くはないけれども、響きに浸ることの出来ないタイプの演奏です。ウィーンフィルの各楽器の音色の魅力はけっこう愉しめますが、何か中途半端。それは後述することに関係があるのかもしれませんがね。

 使用楽譜第3楽章までハース版基本で、フィナーレだけがノーヴァク版基本という、如何にも古いタイプの指揮者って感じ。
 ただ、アダージョ・135小節からのヴィオラチェロはディミヌエンドしているし、170小節からはクラリネットが入るし『谷間の百合』もカットされているからノーヴァク版みたいに聞えるところもある。でも、大クライマックス《》の4小節前のヴァイオリンは短いし、コーダの第1ヴァイオリンもホルンもハース版。一体どっちやねん)*o*(

 フィナーレはノーヴァク基本といったけど、本当はよく分からん(^。^)
 前半はノーヴァクで、後半はハースみたいなんです。つまり『死の行進』の後はノーヴァク版で演奏しているのに、第2主題が再現する《Mm》の後(550小節)の第2ヴァイオリンはハース版だ。そして《Oo》の前はノーヴァク版なのに《Pp》の前はハース版。はぁ〜・・・(-.-)

 しか〜し、それよりも何よりも、展開部で第1主題と第3主題が同時に鳴り渡る部分の3回目にカットがあるじゃありませんか! 338〜341小節(ノーヴァク版VIII/IIで)をカットしてます!! ナンジャ、これ!?

※ここを読んだ方にお願い。
僕が聴いたのは「POCG2300/2 431 826-2」というCDです。他のディスクにカットがあるのか知りません。教えていただけると幸いです。御一報下さい。

 そして演奏の印象を悪い方向にもって行く原因の一つとして、録音を弄りすぎているんじゃないかというのがあります。あくまでも推測ですがね。
 何か強弱がヘンですよ、このディスクは。

 例えばアダージョ・53小節付近
 ホルンのモノーグに呼びだされたチェロによる副主題が感極まるように大きく歌われるわけですが、それが異常に大きく強い。フツーこのオーケストレイションであんなには鳴り響かないでしょう。ヘンですよ。
 フィナーレの『死の行進』だって最初だけバカ強くて少し音量が落ちます。

 名演の誉高いシューリヒト盤も(ぼくのディスクだけかな?)アダージョ大クライマックスの最後の弦楽合奏部分《W》の前は不自然な大きさで気持ち悪いですが、このベーム盤は全体がヘン。

 さらに、この録音はライヴじゃないのにけっこうミスがありますね。
 第1楽章171小節では汚い音になっちゃってるし、アダージョ・コーダ》の前では第1ヴァイオリンに1小節間違えて弾いちゃう間抜けがいるようです。
 流石ウィーンフィルと言えなくもないですがね・・・。

 因みにクナ盤やシューリヒト(ライヴ)の様にティンパニは間違えていません)*o*(

 最後にヘンなとこばかりの指摘も何ですからよいところも(^^ゞ
 そうです、良い所もいくつかあるんですがちょっとマニアックな指摘を2ヶ所だけ。
 一つはアダージョ・主題再現の後(99小節)のヴァイオリンのリズムが正確で気持ちいいってこと。ここは100小節のリズムと違うんですよね。
 もう一つはフィナーレの最後3小節、第2,第3トランペットが強く聞えるのも気持ちイイ!
 おまけにヘンな録音のせいかもしれないけどファゴットがやたら聞える(^^!

2004年11月08日

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