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暴力的なマゼールのブルックナー

●交響曲第8番ハ短調
ロリン・マゼール指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(SERAPHIM CLASSICS 7243 5 73708 2 0)

 又しても、友人のH君が聴いてみてと言って持ってきた。彼曰く“病気”な演奏。

 で、ちゃんと聴いてみた。

 テンポに関しては第2楽章・トリオがスッキリ速いほか特別変わっているところはない。そして響きだってダンゴになることなく各パートしっかり鳴っている。しかし、その金管の鳴り具合は暴力的だ。あのホルンの豪快な吹きのばし!

 パイタの金管も暴力的だったが彼のは素手で殴るような感じ。しかし、マゼールは精巧な武器を持っている。
 例えば金管が遅れるので有名な第4楽章冒頭、強くデカイだけでなくテヌート気味で演奏しているのに微動だにしないところが凄い。そして、その後のティンパニの爆裂! コンピューターゲームでの攻撃みたいだ。ほとんどさし挿む感情はない。

 良いほうの例としてはアダージョ第五部のアンサンブルがある。
 ヴィオラを筆頭とする弦の細かい動きを崩さないところが素晴らしい。しかし、せっかく正確な演奏なのだからもう少ししっかり鳴らしてもらいたい、というところはあるな。
 尤もこの楽章、冒頭などヘニャヘニャで全然リズムが分からないくらい弱いのが頂けない。

 ノーヴァク版による演奏。

 演奏以外の特筆すべきことは編集ミスだ。
 あちこちで短く切りすぎているんじゃなかろうか。つんのめる部分がいくつかある。
 第2楽章は《R》(167)の1拍目が短く「アリッ?」と思う。しかし、繰り返したあとは大丈夫だ。
 フィナーレはいくつかある。
 先ずは《K》の前(150)の終わりの4分音符が微妙に短い。この第3主題に入る前のティンパニは強めに入ってディミヌエンドするが、これはけっこう好きだ。
 次は、死の行進の最後《O》の前(209)、これはティンパニがしっかりリズムを刻んでいるので明確にズッコケルことができる。全く何やってんだか。ここが最もヘンだ。誰でも気付くだろう。
 もう一ヶ所は微妙だけどなんかヘン。それは、再現部の終わりで第1楽章の主題が痛切に叫ばれたあと(623)だ。

 杜撰な仕事ですなあ、エンジニアさん。

2004年11月01日

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