1998年

*6月7日(日) ファミリーコンサート

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
モーツァルト:交響曲第40番ト短調〜第1楽章
ベートーヴェン:交響曲第6番へ長調「田園」〜第1楽章
グリーグ:組曲「ペールギュント」第1番
チャイコフスキー:イタリア奇想曲

 モーツァルトは50曲くらい交響曲を書いたんだが、短調の曲は2曲しかないんだ。それが「第25番」と、今日やる「第40番」だ。
 短調ってのは暗い感じがする音階で作った曲ってことで、その反対は長調っていうんだが、キミだってそのくらいのことは知っているだろう。
ハ短調とかヘ長調とか聞いたことがあると思うんだが、このハとかヘとかいうのが音階の日本名なんだな。ドレミは違うのかって? そうなんだ。
 ドレミファソラシはイタリア語で、日本語ではハニホヘトイロっていうんだ。だからト短調ってのはトの音からはじまる短音階ってことになるんだな。そしてモーツァルトは2曲しかない短調の交響曲を、両方ともト短調で書いているんだ。
 何か得たいのしれない魅力がト短調にあるってことだろうか。
 とにかくこの「40番」では痛いほどの哀しみに心が奪われる。そして哀しいのにまた聴きたくなるような美しさがあると思うんだが、そうは思わんかね?
 これがト短調の特色なんだろう。音階には色があるってことなんだな。なに? ト短調があればブリキ調があるかって。そりゃあ、かび臭いダジャレだ。くだらんな。

 たとえば、有名な「運命」って曲があるだろう。ベートーヴェンの交響曲第5番のことなんだがね。ハ短調のイメージってのはこの曲だと思うんだが、キミはどう思う? 他にハ短調の曲はブラームスの交響曲第1番があるんだがね。
 そのほか、ベートーヴェンの「英雄交響曲」とピアノ協奏曲の「皇帝」はともに変ホ長調なんだが、似た感じがすると思わないかい。
 というわけで、調性ってやつをひっくるめて覚えたほうが楽しみが増えるってことだな。感性と知性のつながりってことだ。ボケ予防にもなる・・・ってほどでもないか。

 ところで、今日やるのはへ長調で書かれた「田園」なんだが、世の中にこれほどイヤミのない曲はないんじゃないだろうか。とにかく清々しいんだな。ということは演奏も清々しくやらなきゃいかん。これが難しいんだ。怒り、悲しみ、苦しみといった感情は伝えやすいんだが、清々しさってどうすれば伝わるんだ?
 結局、何もやっちゃいかんってことなんだな。ごまかしがきかないってことさ。ガックリくるね。
 いつかキミにも全曲聴いてもらえるようになるといいんだが、今日のところは「40番」ともども第1楽章だけで我慢してくれ。

 グリンカチャイコフスキーはロシア物だ。パワー漲る猛烈なテンポに金管の咆哮、それにねっとりした弦の歌がまとわりつく。ストレス解消にも役立つってものさ。やっているほうは疲れるがね。
 北欧ノルウェーのグリーグによる「ペールギュント」は爽やかな「」で有名だが、この第1組曲、他の3曲もすてたもんじゃないぞよ。
 オーゼというのはペールの母だ。その死の情景の音楽が「オーゼの死」で、終曲はいかにも魔王がでてきそうだろう。アニトラというのは、その魔王の娘でなくアラビアの酋長の娘で、第3曲はそのアニトラがペールを誘う妖艶な踊りの曲なんだな。なに? 妖艶の意味がわからないって。健全な青少年はわからなくてよろしい。

ぼやきオヤジ

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