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2002年

*6月9日(日) 第29回定期演奏会

ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
レスピーギ
:リュートのための古代舞曲とアリア第3組曲
リムスキー=コルサコフ
:交響組曲「シェエラザード」

迷ホラ吹き:「ローマの謝肉祭」って、どんなオペラなんですか?

ぼやきオヤジ:な〜にを言っておる。そんなオペラはないじゃないか。

迷ホラ吹き:え? だって、序曲「ローマの謝肉祭」でしょう?

ぼやきオヤジ:ローマ留学から戻ったベルリオーズ(1803-1869)は、フィレンツェの彫金師ベンヴェヌート・チェッリーニの自叙伝を台本にオペラを書いたんだが…。

迷ホラ吹き:その序曲は「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲でしょう?

ぼやきオヤジ:そう慌てるでない。
オペラには第1幕の前に大きな序曲があり、それが「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲だ。そして、普通、幕間には小さな前奏曲を置くものなんだが、ベルリオーズはこの曲で第2幕の前にも大きな序曲を作ったのさ。

迷ホラ吹き:へえー。

ぼやきオヤジ:オペラ自体はそれほど好評を得ることはなかったんだが、この第2幕前の大きな序曲は好評を得、後に序曲「ローマの謝肉祭」としてオーケストラ演奏会のプログラムに加えられるようになったということさ。

迷ホラ吹き:なるほど、そういうことだったのか。
確かに、イタリアのからっと晴れた青空を鋭利な刃物で切り取るように始まるこの序曲は、爽快な気分に溢れた魅力が一杯です。

ぼやきオヤジ:序奏で、いきなり第2主題の断片が飛び出すわけだからな。

迷ホラ吹き:そう言えば、あれは第2主題でした。この曲、かなり変則的なソナタ形式で書かれていますね。

ぼやきオヤジ:ゆったりとコール・アングレで歌われる「愛の二重唱」が第1主題部、軽やかにサルタレロのリズムが始まるところが第2主題部と言えるんだが、提示部の中で展開が行われるため展開部が省略されていていきなり再現部となるんだな。

迷ホラ吹き:しかも、再現部で第1主題は出てきませんね。

ぼやきオヤジ:第1主題は、やっとコーダの中でサルタレロのリズムに飲み込まれて再現するんだが、「愛の二重唱」とは程遠いにぎやかな祭りの気分になっているんだな。

迷ホラ吹き:管弦楽的手法を縦横無尽に振るのは分かっていますが、変則リズムが緊張感を生みますね。6/8拍子に2/4拍子が混じったり、9拍で1フレーズなんてところがあるんで演奏していてヒヤヒヤしますよ。

ぼやきオヤジ:そのベルリオーズから、形式と管弦楽的手法をさらに自在に発展させたのがマーラー(1860-1911)と言えるんだが、天才の閃きというのは眩しいだけでなく奥が深いってことなんだ。また、閃きがあると言ったって、天才というものは凡人の知らないうちに格物致知に向かって努力をしているものなんだがな。

迷ホラ吹き:かくぶつちち?

ぼやきオヤジ:物の道理を極めて、知識を最高度にまで到達させるということ。いずれにしても努力は大切だってことさ。

迷ホラ吹き:ハイハイ、分かりました。でも、僕なんか凡人ですからね。

ぼやきオヤジ:凡人は、駑馬十駕で努力すればよろしい。

迷ホラ吹き:どばじゅうが?

ぼやきオヤジ:ダメな馬でも、十日も走ればすぐれた馬に追いつけるってこと。マイペースで頑張りたまえ! ハハハハ・・・。

迷ホラ吹き:…もう、次の曲、いきましょう。レスピーギ(1879-1936)です。レスピーギの管弦楽法も有名ですね。

ぼやきオヤジ:彼はリムスキー=コルサコフ(1844-1908)の弟子だからな。

迷ホラ吹き:なるほど、そうだったんですか。「ローマ3部作」なんてのが有名ですが、今回取り上げるのは弦楽合奏による「リュートのための古代舞曲とアリア」です。ところで、リュートってなんでしたっけ?

ぼやきオヤジ:中世以降に流行ったギターの先祖といったところだな。

迷ホラ吹き:でもこの曲、そんな楽器は使いませんよ。

ぼやきオヤジ:レスピーギは、1600年前後にリュートのために作られた作品を掘り起こし、そのメ ロディをもとに3つの組曲を作ったんだが、そのうちのこの3番だけが弦楽5部の編成なんだ。

迷ホラ吹き:元が、昔のリュートのための曲だということだったのか。どうりで、普段よく聴くメロディとは違った雰囲気の美しさがあると思いました。

ぼやきオヤジ:次は今回のメイン、R=コルサコフの代表作「シェエラザード」だ。

迷ホラ吹き:管弦楽法の大家と言われるだけあって、目眩くばかりの音の饗宴ですね。しょっぱなに出てくるシャーリアル王のテーマと、ソロ・ヴァイオリンによるシェエラザードのテーマが全体を統一しているので、旋律的にも分かりやすいです。

ぼやきオヤジ:それはベルリオーズの固定観念に通ずるものなんだが、オーケストレーションに関しても彼の影響は大きいと言えるんだ。

迷ホラ吹き:そのわりにはマーラーと違って精神的な深みというか、情熱みたいなものが乏しい気もしますが…。

ぼやきオヤジ:管弦楽法だけを継承したわけだからな。

迷ホラ吹き:と申しますと?

ぼやきオヤジ:形式は無いんだ。R=コルサコフは、ソナタ形式による交響曲を書かなかったってことさ。

迷ホラ吹き:それで、音によるドラマが生まれて来ないってワケかあ。

ぼやきオヤジ:しかし、このシェエラザードに於ける描写力は半端じゃないぞ。

迷ホラ吹き:シェエラザードってのは、アラビアン・ナイトの音楽絵巻みたいなものでしょう?

ぼやきオヤジ:そう。絢爛豪華なこの絵巻物には特別な標題はないんだが、初演の時にオーケストラの団員に作曲者が説明したことは、物語りというよりその情景だったんだ。その情景が音楽で見事に描写されているんだな。

迷ホラ吹き:随所にディズニー・アニメを見るような愉しさがありますね。

ぼやきオヤジ:アラビアン・ナイト、即ち千一夜物語というのはペルシャの民話集を素材の一つとする長大な民話集なんだが、シャーリアル王は妃の不貞に激怒して、それ以来毎夜、処女と初夜を過ごし翌朝になると彼女を殺してしまうという習慣を続けていた、というところから話は始まる。

迷ホラ吹き:なんておそろしい!

ぼやきオヤジ:最後には、生贄にすべき候補が大臣の二人の娘シェエラザードとドニアザードだけになってしまったんだが、聡明な姉のシェエラザードはドニアザードと計って夜の退屈しのぎに話をしてくれるよう頼ませることに成功したってわけさ。

迷ホラ吹き:そこでシェエラザードの話が始まるわけですね。

ぼやきオヤジ:その話が面白く、王は話の続きが聞きたいために彼女を殺すことが出来なくなり、最後には残酷な誓いを捨て、めでたしめでたしと相成ったわけだ。

迷ホラ吹き:各曲とも、夜に始まり夜明けとともに終わる感じがするなんてのも大したものですねえ。

ぼやきオヤジ:良く気が付いた。つまり千一夜の間、シェエラザードは徹夜で話し続け、王は徹夜で話を聞き続けたということだったのさ。いつ寝ていたのかは知らんが、御苦労なこった。



(以下、シモネタヴァージョンです)

迷ホラ吹き:各曲とも、夜に始まり夜明けとともに終わる感じがするなんてのも大したものですねえ。
ところで、王は毎夜でしょう? シェエラザードは一体、何人目だったんでしょうねえ?

ぼやきオヤジ:な、何を考えておる!

(2002年5月)

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