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・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 33'13" 展開部のノーテンキな行進でテンポを上げるところなどツボに嵌まっているし、グロッケンの扱いが実にチャーミングで美しいが、全体的には平凡。もう一つ魅力が欲しい。512小節からのオーボエミスる。609小節〜、778小節〜小太鼓の追加。 |
○ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 32'09" オケの実力が今一だしアンサンブルも怪しい。しかしそれよりもマーラー語法で演奏していないのが物足りない。冒頭の“nicht eilen”とか“安住部分”の様に素晴らしいテンポ感覚を示す部分があるのに、アクが取れ過ぎている感じでマーラーの魅力が減っている。 展開部の「夕立と雷鳴」部分(415小節〜)で大太鼓が落ちてる! 581小節の4拍目の小太鼓にトレモロがない。609小節から小太鼓追加。(2004年6月) |
◎クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> 31'05" テンポも響きも曲に没入しない、純音楽的且つ情熱的名演。ややスケールが小さく、ブルックナー的深遠さが欲しい。展開部の安住部分は実に清潔で美しい。609小節から小太鼓の追加。旧配置。 |
★バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 32'36" LD アンサンブルは怪しいし録音もちょっとヘン。でも、この曲の意味の全てを分らせてくれる超名演。曲に対する愛情が熱く伝わるし、第一愉しい。609小節から小太鼓の追加。 |
○メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> 33'07" 後から押し出すように始まるホルンがヘンだが、ティンパニの凄い合いの手で納得する。全体的には曲を良く理解している好演で、充分愉しめる。『夕立と雷鳴』の部分で、トランペットの7連符を3+4で演奏するのは今一。785小節でホルンミスる。 |
・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 33'08" スコアの読みも深く熱い演奏だが、響きが乱暴。うっとりするような所があってもいいんだヨ。クーベリックとは全く違う演奏だが、ブルックナー的深遠さも欲しいという不満が一致。 |
○ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> 30'45" シカゴ響の威力とショルティの凄みを実感させる名演。余計なものは一切無く大事なものまで削ぎ落としてしまったか、曲としての凄みはそれ程でもない。ショルティおじさん、何か頂戴! |
◎レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 33'50" 流石という感じの美しさと味の濃さを持つが、やや仕上げ不足か。展開部の安住部分は美女に甘えられるかのような美しさだ(あの506小節 Sehr Zart からのテンポの落とし具合!)。37小節でトランペットがミスる。 |
★ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 33'57" 曖昧さが無く細かいところにまで神経の行き届いた、しかも抉りの効いた硬派の名演。無駄を削ぎ落とした繊細な響きなのに決して神経質にならない。実在感が凄く、真面目。 |
○マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 36'54" 悪魔がニッと笑ったような、マゼールの顔が目に浮かぶ演奏。「曲なんか何でもイイ。オレの演奏を聴け!」って感じ。面白いし、ツボにはまった部分は凄い演奏だが、虚仮威しの感じもする。使用楽譜に問題有り。 |
◎バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 34'52" 繊細な心を持ったマッチョマン。曲の凄みを実感させる名演。『夕立と雷鳴』部分の迫力は最高だし、第九・アダージョ先取り部分のトロンボーンの翳りのある表情も特筆もの。 |
○ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 34'50" オケのうまさが気持ちイイ。どんなに大きな音になっても響きの交通整理が出来ている。もちろん弱音部だって、低弦でさえハッキリ物を言う。ただしマーラー語になってはいない。独特の“いびつ”な響きにこだわりが無いのだ。たとえばスルタストとポンティチェロの音色差とか。 コーダでトランペットとホルンがずれるのが微笑ましい。(2004年6月) |
◎シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> 32'21" 全ての音に余裕があり、実に冴えてクリアな響き。マーラー・サウンドは見事に飛び出す。オケがうまくて美しい。羽目を外さない良さが前半で生き、後半でやや物足りない。旧配置。 |
◎ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 33'36" 5小節目の Nicht eilen で聴くものをぐっと集中させ、センスのよい響きと強い意志で期待を抱かせるが、展開部前半がやや平凡。再現部以降、また盛り返す。ソロ・トロンボーンは今一。旧配置。 |
◎サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 31'38" 美しいがどこかよそよそしい前半が惜しい。再現部の少し前あたりからヒートアップし、音楽する喜びが伝わってくる。終結の猛烈なアッチェレランドは圧巻。しかもホルンがくっきり凄い! 旧配置。 |
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・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 10'04" 最初のオーボエこそ実にエスプレッシーヴォだが、オケが雑というか全然理解していないというか・・・。 |
・ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 10'19" 平凡。真面目で丁寧なのは分かるけど、表現が中途半端。(2004年6月) |
◎クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> 9'40" テンポも響きも実に素朴な演奏。201小節でハープが飛び出す。最後はフラジオレットにならず。 |
★バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 10'29" LD 魅力満点。3回目の甘美主題から最後までは絶妙なアゴーギクがデリケートなニュアンスを醸す。 |
○メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> 10'21" 音楽性も響きも過不足無く、一応許せる演奏。3回目の甘美主題で、ホルンの音揺れが惜しい。 |
・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 10'39" 力のこもった感情移入は良いのだが、デリカシーが無いのがいただけないし、如何せん音が汚い。 |
○ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> 9'48" 文句無くうまいけど、陰りがあってもイイんじゃない。からっと晴れた昼間から朝靄に戻るよう。 |
◎レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 9'18" 一見あっさり。良く聴くと仕掛けいっぱいで味わい深い。例えば32小節などトランペットまで歌うし、112小節のソロ・ヴァイオリンのテンポなど。 |
◎ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 10'01" スコアの音符のみを信じた、如何にも絶対音楽的な甘くない演奏。しかし滋味溢れる名演。 |
・マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 11'42" 微に入り細を穿った演奏だが、美しさが部分的に留まっている。149小節のヴァイオリンが落ちる。 |
・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 10'46" せっかくの細かい表情付けがカロリーオーバーな響きのため、あまり生きてない。チャーミングな感じが皆無。デリカシー不足。聴いていてあまり愉しくない。 |
・ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 10'05" 悪いところなんか有りはしない。でも特筆するような良いところもない。つまり平凡。なぜか? 消去法的演奏だからだ。どこにも何のこだわりもないってこと。 174小節(5'57"くらい)のタンブリンのトリルが短い。(2004年6月) |
◎シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> 10'41" 神経質なくらい繊細で美しい。やや人為的なところが『マーラーらしい』と言えなくもない。 |
◎ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 10'21" 鋭い音彩感覚。粋でお洒落。夕暮れ部分の情感もこまやか。 |
◎サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 9'56" サラリとして美しい。自然な音楽が快いが意味深さが今一つ。 |
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●バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 17'54" 解釈も中途半端で、オケの仕上げも今一つ。この曲の美しさも面白さも迫力も物足りない。どうしちゃったんでしょう。478小節のオーボエ遅れる。 |
・ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 16'50" 第2楽章と同じく平凡。踏ん切りの悪い解釈だ。マーラーらしい耳障りな部分は中和・無毒化しているくせに、中間部再現前のCl、Obのリズムを後に詰めるが耳障りだ。 450,451小節のトランペットの音が違う。(2004年6月) |
★クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> 16'58" 交響詩的、文学的なものを一切廃した名演。各パートが生き生きと飛び出してくる。薄っぺらな、表面的なものの一切無い真実の美演。実に味わい深い。あの『無垢美部分』の美しさ! |
★バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 16'56" LD 2拍子なのにウィンナ・リズムを刻むオーボエや、粗っぽい(grob)ホルンなど、各奏者とも勝手なようで実は統率されている。作曲家、指揮者、演奏者が見事に一体化した魅力溢れる名演。アンサンブルは今一なのに! |
○メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> 16'40" ちょっと艶めかしい音楽で好演だが、もう一つ思い切りの良さが欲しい。大太鼓4つは良く聞こえるし『天上界への憧憬』部分も美しいが、中間部のヴァイオリンのヴィヴラートが大きいなど、少しお下品。 |
・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 18'52" 展開部の響きがごちゃごちゃして汚く、うるさい。無秩序が良く表現されている(これは皮肉)。ポスト・ホルンは表情豊か。『天上界への憧憬』のハープもくっきりで、ホルンもまずまず。 ゲッ!161小節でトランペット飛び出す。 |
・ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> 16'50" 余計な感情移入を廃した繊細な表現だが、曲に対する愛情不足の感は否めない。コーダの上昇ハープとか、楽器の音を強く感じさせ非音楽的な部分が多い。『無垢美部分』のヴァイオリンのアウフタクトがボウイングミスで震える。 |
○レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 16'52" 美しく抉りの効いた部分もあるが、やや平凡。ポスト・ホルンはミュート付きトランペットだろうが、あの音色では突然漫画みたいだ(演奏自体は物凄くうまい)。狙ったとすれば凄い皮肉だが…。コーダ540小節でワザをみせるが、あまりいきてない。 |
★ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 19'34" しっかり計算された、妙に繊細ぶらない実直な名演。理性的だが、表現がふっ切れているため聴きごたえ充分。コーダの響きはほぼ理想的と言えるだろう。 |
・マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 18'29" 平凡。とても本気で振っているとは思えない感じだが、最後の16小節(trocken Timp.の所から)だけは尋常ならざる迫力。ここも、ニヤリと笑うマゼールの顔が目に浮かぶ。450,451小節のトランペットの音が違う。 |
◎バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 18'32" 細部まで血の通った、抉りの効いた解釈が見事に表現される。美しく、力強く、スケールも大きい。 |
・ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 17'54" 相変わらず響きは美しい。でもそれが生かされているとは思えない。「それで?」とか「だから?」という疑問がふつふつと湧いてくる。ポストホルンは最美の演奏かもしれない。 219小節の2拍目(5'03"くらい)に小太鼓が入って驚く。(2004年6月) |
◎シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> 18'21" ゴージャスで、しかも繊細な響き。さらに曲想により種々の微妙なテンポをとるなど、うならせる。バランスも良く迫力もありうまいが、コーダでハープの下降音型を掻き回すなど共感不足がにおう。 |
★ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 16'52" ほぼ理想的な演奏。細かいところまで神経の行き届いた解釈が、オケの一人ひとりにまで咀嚼されている。思い切りもいい。248小節でテンポを落すタイミングなども見事。愉しい。 |
◎サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 16'33" まず、音楽が生き生きしているのがイイ。『天上界への憧憬』部分の美しさはいかばかりだろう。しかし、無秩序部分まで美しく心地よいので、やや単調に聞こえるかも。良くも悪くも上品。 |
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●バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 8'48" S:マーサ・リプトン 平凡。表面的にも、内面的にも突っ込みが足りない解釈。歌も平凡。 |
・ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 8'45" 特別に指摘するような悪いところはない。内声も効いているし決して表面的というわけでもない。しかし、響きのバランスや表情の作り方が、かどが取れ過ぎていてマーラーらしい魅力に欠けているのだ。歌も平凡。鼻にかかったような声でいただけない。(2004年6月) |
◎クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> 9'20" A:マジョリー・トーマス わざわざ神秘的にやろうとしなくても神秘的になるよという名演。強い意志の通った楷書的解釈。 |
◎バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 9'59" LD A:クリスタ・ルートヴィヒ 細かい表情が、弦とオーボエ、ホルンによるウィーンの魅力でヴェールをかけられて神秘的な雰囲気に包まれた、見事な陶酔の歌。ルートヴィヒも既に完成された歌唱を聴かせる。これで録音が良ければ…。 |
○メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> 9'37" Cont:マウリーン・フォレスター 有機的な解釈が表面的。勘違いしてる? フォレスターは深い感情移入で歌い、うまいとは思うが現実的で神秘感が無い。 |
・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 9'51" Cont:オルトルン・ヴェンケル 部分的に聴かせる解釈はあるものの、全体的には何か勘違いしてない? 夢部分などホルンとヴァイオリンのバランスが反対だし、ソロ楽器とヴェンケルは強く歌いすぎ。 |
・ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> 9'48" Ms:ヘルガ・デルネシュ わざわざ神秘的にやらなかったら、やっぱり神秘的にならなかった。5回目の<自然音>の前のメロディーなどわざと崩して書かれたリズムもくっきりわかる。ホルンはうまい! |
◎レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 9'37" A:ラトヴィカ・ラッペ この曲のあるがままの姿。<自然音>はポルタメント付き。夢部分も演奏者の意志が強すぎず自然に美しい。 |
◎ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 10'51" Cont:グヴェンドリン・キルレブルー くぐもった声で喋るように歌うキルレブルーをサポートしながらの、見事な情景描写! |
・マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 9'22" Ms:アグネス・バルツァ 夢部分など魅力的なヴァイオリンのヴィヴラートが結構美しいのに、何だか軽い演奏。 |
◎バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 9'30" A:クリスタ・ルートヴィヒ ほとんど文句のつけ所が無い。ウィーン・フィルとの解釈を整理して完成させたよう。ルートヴィヒの歌も美しい。 |
○ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 9'44" 弱く小さな音が無感動に流れていく。美しい響きが音楽として生かされていない。消去法的演奏の典型。ネスの歌も同様。(2004年6月) |
★シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> 11'04" A:ハンナ・シュヴァルツ 微に入り細を穿った解釈が成功した。こういうタイプの曲からでも純音楽美が表出されるのが凄い。シュヴァルツもヴィヴラートの制御が行き届いた演技が最高にうまい。 |
○ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 9'23" Cont:ビルギット・レンマート <自然音>はポルタメント付きだが、レークナーほど意味深くならない。しかし、爽やかなのにコクのある美しい音楽。レンマートはやや軽い声でラトルの音楽性とぴったり一致。 |
○サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 8'34" Cont:アンナ・ラーセン 冷ややかで透明な音色と、度を過ぎない感情移入が神秘的雰囲気を醸す。ラーセンは雰囲気を壊さずしゃべるように歌う。 |
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○バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 4'08" S:マーサ・リプトン、トランス・フィギュレーション教会少年合唱団、スコラ・カントラルム女声合唱団 愉しいけれど、合唱もオーケストラも何となくバラバラしている。天国というより、日常みたい。と言うことは・・・。 |
●ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 4'05" 全然楽しくない。オンザロックの氷が溶けてしまったウヰスキーみたい。(2004年6月) |
★クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> A:マジョリー・トーマス、テルツ少年合唱団、バイエルン放送女声合唱団 スコア通り音化することと、曲の表現内容が一致した一見アッサリの超名演。22小節のトランペットなど理想的! |
◎バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 4'08" LD A:クリスタ・ルートヴィヒ、ウィーン少年合唱団、ウィーン国立歌劇場合唱団 物凄く濃厚な表情付けがイイ。2部冒頭のチェロや3部冒頭のホルンとチェロなどむせそうなくらいだ。トランペット(22小節)の前の女声のディミヌエンドが綺麗。 |
◎メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> Cont:マウリーン・フォレスター、カリフォルニア少年合唱団、ロサンゼルス・マスタ・コラールのメンバー 表情が実に積極的。2部後半にやや物足りない部分があるとはいえ、曲を良く理解している感じ。 |
●テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 4'18" Cont:オルトン・ヴェンケル、サウスエンド少年合唱団、ロンドン・フィルハーモニー女声合唱団 2部のテンポ変化を伴う「泣き」の表現は間違いではないと思うが、1部と3部はダメ。曲を理解していない。22小節のトランペットも、101小節のトロンボーンも無意味に響く。 |
◎ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> Ms:ヘルガ・デルネシュ、グレン・エリン少年合唱団、シカゴ交響女声合唱団 ハイ、スコアにはそのように書いてあります! でも22小節のトランペットにfと書いてあることの意味は? 2部後半が迫力不足に響くのはどうしてだ? |
・レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 4'10" A:ラトヴィカ・ラッペ、ベルリン放送少年少女合唱団、ベルリン放送女声合唱団 美しくしなやかな演奏だが、レークナーとしては平凡。 |
◎ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 4'03" Cont:グヴェンドリン・キルレブルー、ボン・コレギウム・ヨゼフィヌム少年合唱団、 バイエルン放送及び西部ドイツ放送女声合唱団 キルレブルーのこもった声がイヤだがこれは好みの問題。ほとんど文句のつけ所が無い。強いて言えば、真面目すぎるか。 |
○マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 4'22" Ms:アグネス・バルツァ、ウィーン少年合唱団、ウィーン国立歌劇場女声合唱団 テンポが遅くても重たくならないのは流石だし、74小節のトロンボーンのffをしっかり響かせたのは、一人マゼールだけだ。少年合唱の声が大人びていて、女声との区別がつきにくいのが残念。 |
○バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 4'07" Ms:クリスタ・ルートヴィッヒ、ブルックリン少年合唱団、ニューヨーク・コラール・アーティスト 全然スコアの指示と違った強弱をきかせるが、曲に対する愛と自信に満ちた演奏。少年合唱はツバキが飛びそうなくらいビムバム言う。 |
・ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 4'18" 優れた演奏で聴くとあんなに色彩豊かで愉しい曲なのに…。pに隠されたfが、fの中のffが、音符一つ一につけられたクレッシェンドやアクセントやテヌートが見えないのだろうか。(2004年6月) |
◎シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> A:ハンナ・シュヴァルツ、ニュー・ロンドン少年合唱団、フィルハーモニア女声合唱団 響きが美しく、繊細な表現も神経質にならず上手い。 |
★ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 3'57" Cont:ビルギット・レンマート、バーミンガム市交響楽団ユース・コーラス、バーミンガム市交響楽団合唱団(女声) 実に爽やかで美しく愉しい演奏。4分音符一つ、2分音符一つ取っても曖昧な処理はなく、意味が分って演奏している。 |
・サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 3'50" Cont:アンナ・ラーセン、カリフォルニア・ポーリスト少年聖歌隊、ロサンゼルス・マスタ・コラール女声 美しい響きでサラサラ流れていく。悪くはないが、面白みが足りない。 |
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◎バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1961> 25'06" 愛情のこもった丁寧な演奏。まるで、進むのがイヤなように1フレーズ否、1小節ごとにリタルダンドを繰り返す。しかし表情の振幅はそれ程大きくはない。 |
○ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団<1966> 22'05" とても“日常的”な演奏。オケの技術的に拙い演奏が手作り風味を醸し、何も起こらない日常の幸せが紡がれていく。各パートの心遣いが優しく感じられるが、それがあくまでも平穏な日常世界なのだ。「天国からの光」ともいえる252小節からですら!(2004年6月) |
◎クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団<1967> 21'58" 楷書的、男性的名演。実に内声が生きた骨太の演奏。無駄なディナーミク、アゴーギクは一切ない。曲の意味を良く理解すれば、最後のティンパニは決して小さくはない。 |
★バーンスタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1972> 27'30" LD 理解の仕方は違っているかもしれないが、それを遥かに超えた曲への深い愛情にうたれる。物凄く濃い表情付けもくどくはならない。ウィーンフィルの魅力いっぱい。 |
・メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1978> 23'16" 最初からたっぷり歌う。ppp、否、ppもない。力強い音の暴力に辟易する部分すらある。終結のティンパニ連打が、なぜf1個なのかも理解していない。BGMにしたらいいかも。99小節に変な音有り。 |
・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団<1979> 20'43" 騒がしいわけではないが、落ち着いた静けさがない。92小節からのテーマの人懐こい歌わせ方や、現世執着のテーマの演歌調の歌わせ方など、気持ちは分るが・・・。愛の存在のテーマなど、理解が間違っていると思う。それにしても、どうしてそんなに浄化されない響き? 33小節〜34小節のチェロにポルタメント。 |
◎ショルティ指揮 シカゴ交響楽団<1982> 20'44" めづらしくうなり声まで入る熱のいれよう。細かいアゴーギクも自然に流れる。大胆且つ繊細な表情付けが透明で美しい。入魂の名演! 贅沢を言えば、最後の大音響がもっとブルックナー的に響けば・・・。 |
・レークナー指揮 ベルリン放送管弦楽団<1983> 21'57" レークナー独特の美しさは見られるが、今一つ仕上不足。平凡。83小節でホルン、ミスる? |
★ベルティーニ指揮 ケルン放送交響楽団<1985> 26'00" 見通しが良く、確固とした浄福が存在する立派な名演。愛が力強く語るとは、この演奏を言う。 |
○マゼール指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団<1985> 29'51" 現世執着のテーマの弦など、しなやかで粘着力があり繊細! とにかく一貫して遅い! 最後の長い伸ばしは、カンニング・ブレスがバレバレでダメ。 |
○バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック<1987> 28'01" ゆったり粛々と進む。3種バーンスタインの中では、曲自体に愛を語らせるという意味で最も正しい解釈と言えるかもしれない。 |
・ハイティンク指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 <1990> 25'56" 最大の欠点は音に力がないことか。物理的ダイナミックレンジの幅は広いが全て弱音だ。感じていないのにテンポだけ遅いのは退屈の極み。コーダの品の無い大音響はハイティンクの無理解を露呈している。(2004年6月) |
★シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団<1994> 22'58" 微に入り細を穿った、本当に壊れ物を扱うかのような繊細な表情付けが、ドロドロ濁らず美しい。理解と共感と表現が一致! |
◎ラトル指揮 バーミンガム市交響楽団<1997> 22'22" 知的に、深く理解された響きをラトルのセンス良い音楽性が見事に紡いでいく。最後、ティンパニ連打から(316小節)のテンポはやや速めだが、響きのバランス(楽器別の細かい指示)は、ほぼ理想的。 |
★サロネン指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団<1997> 23'15" 脱力し熱い情熱を封印し、深く大きく静かな愛を表現した、とてつもなく美しい名演。どこの響きにも愛と美が存在する。終結部分のティンパニ連打には気品を感じ、終わり3小節にバス・ドラムが追加されると、あまりの深い響きに法悦すら感じる。最後の和音は後2秒くらい長く欲しかったが。 |
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