オイゲン・ヨッフム
(1902.11.1-1987.3.26 ドイツ)

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156.PC-5520〜21 フィリップス 日本フォノグラム株式会社 <Rec.1964.3.31オットーボイレン教会>
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
 オイゲン・ヨッフム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

ブルーンズ:前奏曲とフーガ第3番変ホ短調
ダカン:クリスマス祝歌第10番ト長調
J.S.バッハ:前奏曲とフーガト長調BWV.541
 Org:アダルベルト・マイヤー

    


156.■PC-5520〜21 フィリップス 日本フォノグラム株式会社
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
 オイゲン・ヨッフム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

ブルーンズ:前奏曲とフーガ第3番変ホ短調
ダカン:クリスマス祝歌第10番ト長調
J.S.バッハ:前奏曲とフーガト長調BWV.541
 Org:アダルベルト・マイヤー

 クライマックスへ向けてのアッチェレランドが如何にもブルックナーらしくないが、随所に聴かれる“ブルックナーの響”が心に染み渡る。金管の強奏がややうるさいとはいえ、ちゃんと和声としてとらえた響を構築しているところが素晴らしい。表面的美しさはないが、弱音部だって決してフニャフニャにならない。命の通った内面的美を保つのは流石。楽譜にない表情付きのティンパニもそれだけが突出することなく、うまい。
 聞き所はアダージョの主題三現以降とフィナーレ展開部だ。
 特に後者は対位法の面白さを存分に引き出し、ブルックナーを聴く喜び、愉しみがたっぷり味わえる。弦セクションの音楽する意欲が素晴らしい。
 それにしても熱血ヨッフム。響が厳しいのは一長、スケールが小さいのが一短。

 因みにフィナーレ展開部をバイエルンRSO盤とくらべてみたが、断然このACOが良い! バイエルンRSO盤(CD)は音符一個一個の奏法がだらしなく面白みがない。
 ただ、このLPはアダージョ途中で盤をひっくり返さねばならないのがつらい。

 なかなか重厚なブルーンズに軽妙なダカン、そして本命バッハのオルガン音楽を聴く。
 やはり、バッハの聴き応えが大きい。きらびやかな前奏が終わると愉しげにフーガが始まる。その音を追いかけていくと、迷子になっては助けられ、ああ、最後には捨てられる!

(2004.4.21-22、23)

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