*レコード番号をクリック。
173.■VIC-5067 1965年2月録音 ビクター音楽産業株式会社 ¥1,500
*グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
*ムソルグスキー:モスクワ河の夜明け
*リャードフ:鬼婆〔ババ・ヤガ〕作品56
*グラズノフ:フラグメント第10番
*モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
*シベリウス:トゥオネラの白鳥 作品22 第3番
*ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
*ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
171.■VIC-5066 1965年2月録音 ビクター音楽産業株式会社 ¥1,500
*バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
*シベリウス:交響曲第7番
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
121.■33CM 02855-56(a) Made in USSR
*モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調K.543
*ストラヴィンスキー:バレエ音楽「アポロのミューズ」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
66.■MK-1027 新世界レコード ビクター1000クラシカルシリーズ ¥1,000
*ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト長調
作品103「1905年」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
65.■MK-1030〜31 新世界レコード ビクター1000クラシカルシリーズ ¥2,000
*ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
40.■MG-2071 日本グラモフォン株式会社 Rec.1960/11 ¥2,200
*チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調「悲愴」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
173.■VIC-5067 1965年2月録音 ビクター音楽産業株式会社 ¥1,500
いつ聴いてもやはり凄い音楽が飛び出してくる。この演奏者たちって本当に人間か? なんて気もしてくる。
千変万化する表現が、猛烈なスピードであっという間に過ぎ去る「ルスラン」と「ローエングリン」。田舎臭い情景と中国風色彩も聞こえてくる「モスクワ河の夜明け」。軽妙に、そして強烈に豹変する正に「鬼婆」。オケの響きの練習「フラグメント」。結晶化した「フィガロ」。柔らかく見えるが実は冷たく硬い氷の芸術の「トゥオネラ」と「牧神」。
そんな中、今回特に感動したのはシベリウスの「トゥオネラの白鳥」だ。あまりに精巧な美しさ。
まるで人形のようだとたとえられる美人とか、今にも動き出しそうで生きているようだとたとえられる美しい人形のような、自然界の偶然にできる奇跡的に美しい創造物を必然的に作ったような音楽。
ムラヴィンスキーのシベリウスといえば交響曲第7番という超名演があるが、楽譜をかなりいじっているにもかかわらず出来上がった音楽はシベリウスそのものだった。それが、天才的と言われるゆえんだ。
ただ、ムラヴィンスキーの名演を持ってしてもグラズノフはつまらない曲だ(>_<)
(2006年12月)
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171.■VIC-5066 1965年2月録音
*バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
*シベリウス:交響曲第7番
バルトークの真面目な暗さはショスタコーヴィチにつながりそう。
第2楽章の終わりでピアノと打楽器に綻びがあるが、他のパートは一瞬たりとも動揺を見せない。
メスのような切れ味とムチのようなしなやかさを持つ弦が縦横無尽に駆け巡り、時に冷たく頬を撫でる。睨まれたら決して逃れることは出来ない。総毛立ちそうなくらいの恐ろしい深遠さ。
カッコイイ曲のカッコイイ演奏!
ムラヴィンスキーはどの演奏でも曲を自分のものとして提示するわけだが、特にこのシベリウスは『ムラヴィンスキーの7番』としての完成度が高い。
楽譜にないアゴーギクにもアーティキュレイションの変更にも愛と情熱が込められているのに、決して熱くない。透徹した意思により結晶化しきった表現になっているのだ。
強烈な金管の強奏、そして終結のホルンの楽譜にない叫びこそ鋼鉄の意志の現れ。
それにしても、なんと未来志向で肯定的な素晴らしい曲。そう感じさせる名演!
(2006年7月)
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121.■33CM
02855-56(a) Made in USSR
*モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調K.543
*ストラヴィンスキー:バレエ音楽「アポロのミューズ」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
切れ味の鋭い第1楽章とディミヌエンドが儚くも美しい第2楽章、ムラヴィンスキーが秘術を尽くした愉しい愉しいメヌエット。フィナーレは凄い威力だ。交響的ディヴェルティメント。
ストラヴィンスキーはとても叙情的な音楽だけど、聴くのはおそらく2〜3回目かな? なんにしても、透徹したムラヴィンスキー/レニングラード・フィルの純音楽的名演と言えよう。
両曲とも外周でのパチパチがうるさい。モーツァルトはCD(VDC-1116)が充分良い音で嬉しい。
(1996年10月)
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66.■MK-1027 新世界レコード ビクター1000クラシカルシリーズ ¥1,000
*ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト長調
作品103「1905年」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
物凄い緊迫感。弱音はない。ごく小さな音はあるが、全て強音。一本筋が通っているのだ。これぞムラヴィンスキー=レニングラードフィルの威力。
それにしても暗い音楽。
(1992年4月)
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65.■MK-1030〜31 新世界レコード ビクター1000クラシカルシリーズ ¥2,000
*ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
ムラヴィンスキー独自のスコアの読みから来るような純音楽的なブルックナーだ。
テンポはそっけないほどアッサリ速め(特にフィナーレの最後)だが、所々に煌めく音色の冴えは、聴くものをドキッとさせるほどだ。強弱を自在に改めているようだが、その効果には納得させられるものがある。スケルツォは特に素晴らしい。決して、オーソドックスな安心できるブルックナーではないが、これが良い録音だったら凄かったろうな。
基本はハース版みたいだが、例えばアダージョ99小節のホルンはノーヴァク版だ。
フィナーレ91小節がドロップアウトしている。
(1992年3月)
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40.■MG-2071
*チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調「悲愴」
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
曖昧さの全く無い鉄壁の「悲愴」。
強靱なフォルティッシモからあえかなピアニッシモまで、音楽的に全くもたつくことなく表現される。かといって、機械的なことはなく、随所に即興的に聞こえる音楽性を持つ。例えば、第1楽章・第2テーマや第2楽章のテーマ、そして16小節目の2番カッコの上昇8分音符のディミヌエンドなど、実に自在なディナーミクだ。
第2楽章は僕の最も好きく無い楽章だが、そのさらに最悪の中間部も、凍てつく大地のごとく抑制気味の表現が逆に胸を打つ。そして、クレッシェンドしながらフッとテンポを戻す再現の入り方! 凄い!!
ハガネのような弦が突然ハネゲのような音も出す。 凄すぎ!
(1991年10月)
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