ウィルヘルム・バックハウス
(1884.3.26-1969.7.5 ドイツ)

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160.MZ 5099 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
バックハウス・カーネギーホールリサイタル第2集
ベートーヴェン:ソナタ第32番ハ短調作品111、ソナタ第25番ト長調作品79「かっこう」
シューベルト:即興曲変イ長調作品142-2
シューマン:幻想小曲集作品12-3「なぜに?」
シューベルト=リスト編曲:ウィーンの夜会第6番イ長調
ブラームス:間奏曲ハ長調作品119-3
 Pf:バックハウス

159.MZ 5098 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
バックハウス・カーネギーホールリサイタル第1集
ベートーヴェン:ソナタ第8番ハ短調作品13「悲愴」、ソナタ第17番嬰ハ短調作品31-2「テンペスト」、ソナタ第26番変ホ長調作品81「告別」
 Pf:バックハウス

135.MZ 5002 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
ベートーヴェン:ソナタ第4番変ホ長調作品7、ソナタ第5番ハ短調作品10-1、ソナタ第6番ヘ長調作品10-2
 Pf:バックハウス


    


160.
MZ 5099 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
バックハウス・カーネギーホールリサイタル第2集
ベートーヴェン:ソナタ第32番ハ短調作品111、ソナタ第25番ト長調作品79「かっこう」
シューベルト:即興曲変イ長調作品142-2
シューマン:幻想小曲集作品12-3「なぜに?」
シューベルト=リスト編曲:ウィーンの夜会第6番イ長調
ブラームス:間奏曲ハ長調作品119-3

 ソナタ第32番は思いきり力が凝縮された第1楽章と、その脱力感が爽やかで心に染み入る第2楽章が見事な一体感で構成される、実に深い名曲。ベートーヴェンの心の襞を1枚1枚丁寧にめくるような味わいがある。後期弦楽四重奏曲にも通ずる魅力。こんなことを感じさせるのだから悪い演奏であるはずがない。
 ソナタ第25番は節度を持った遊びのある大人の演奏。素晴らしい。

 残りはアンコールだ。何気ない曲を如何にも何気なくサラリと弾いた即興曲。漂うようなシンコペーションが、問い詰めることのない疑問を表現した「なぜに?」。華やかさと自己の内面を見つめるような繊細さを持ったワルツ「ウィーンの夜会」。今、まさに生まれたかのような即興性に富む間奏曲。どれも、美しく力みのない生命のある演奏だ。
 曲の前に「さて、何を弾こうか」とでも言うような指馴らしを奏でるのもイイ!

 それにしても音の歪みが惜しい・・・。

(2004.12)

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159.MZ 5098 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
ベートーヴェン:ソナタ第8番ハ短調作品13「悲愴」、ソナタ第17番嬰ハ短調作品31-2「テンペスト」、ソナタ第26番変ホ長調作品81「告別」

 「悲愴」は真摯で無駄を排した演奏だ。
 まずは第1楽章。とってつけたような過剰表現はないし、第2主題でのアゴーギクも自然だが、面白みは少ない。リピートはなし。
 第2楽章も同じようなことが言える。主部の美しさはなかなかだ。これでもう少し録音が・・・。中間部は何かして欲しいという不満が残る。
 第3楽章ではいくら平静を装っても溢れる情感が伝わり、感動的。自在感もある。

 次は「テンペスト」。劇的な構成のこの曲をしっかりとしたフォルムでそのようにキッチリ演奏した名演。情熱の爆発はどこにもないが、その奥に秘めたる心は伝わる。
 ちょっとしたミスは気にならないが、強音部でジリジリ歪む音が残念!

 「告別」が“告別”“不在”“再会”を表現しているというのなら、全ての照準を“再会”に合わせた曲と言える。つまり、如何にもベートーヴェンらしい前向きで肯定的な曲だということ。お互いを元気づける“告別”に“再会”の希望を含む“不在”だ。
 バックハウスの演奏は前2曲と同様見事なもの。ただし、感動の妨げとなる音だ。オリジナルはどんな音がするのか・・・?

(2004.12)

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135.MZ 5002 キングレコード株式会社 ロンドン不滅の名盤シリーズ ¥1,200 
ベートーヴェン:ソナタ第4番変ホ長調作品7、ソナタ第5番ハ短調作品10-1、ソナタ第6番ヘ長調作品10-2

 4番はかわいらしさとも呼べるものを含むロマンティックな部分を持つが、漲るパワーはやはりベートーヴェンそのものだ。
 衝撃的に始まる5番はロマンティックな第2楽章ですら完璧にベートーヴェンその人の世界と言える。録音のせいもあるかもしれないが、第1・3楽章など、檻の中のライオンみたいな演奏に感じられ、今一。
 6番は実に即興的な曲想だ。ただし第3楽章だけは前2楽章を受けるには内容的に物足りない感じ。軽いイメージの曲想も頂けない。どうした!ベートーヴェン!!って感じ。そう思うのは演奏のせいなのか、それとも曲のせいで第1・2楽章が名演にきこえ、第3楽章が今一の演奏にきこえるのか・・・?

 第5番の第1楽章に音揺れ有り。

(1998.3)

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