新皮質 音楽 辺縁系

　新皮質と辺縁系は、勿論脳のことである。皮質には旧皮質・古皮質・新皮質の３種類があるが、普通大脳皮質といえば新皮質を指す。そして旧皮質と古皮質を合わせて辺縁系と呼ぶ。

旧皮質とは何か？　感情もない爬虫類の脳とも言われる生命脳。
古皮質とは何か？　理性のない哺乳類の脳とも言われる情動脳。
新皮質とは何か？　辺縁系を包み込むように覆う、最も進化したヒトの脳だ。言葉を操る理性脳である。

　音楽はどこで聴くか？　耳じゃあ無いよ、心だよ。じゃあ、心ってなんだ？　心は脳の働きだ。音楽は感情を左右することもできる。では、辺縁系で聴いているのか？　ならば、感情的になるだけか？　そうでもない。感情を押し殺すことも、言葉に表すこともできる。
　辺縁系を制御しているのが新皮質で、それが人としての証だ。制御しすぎると冷たいヒトになり、制御できないと動物的になる。これは演奏するヒトにも関係する。

　音楽は、新皮質による理性から生まれたディオニュソス。ディオニュソスを受け取るのは辺縁系。それをちょうど良く制御できたら素晴らしい。ヒトのヒトたる所以だろう。新皮質を働かせるとはそういうこと。

　これぞ「新皮質 音楽 辺縁系」。

ホラぼや