ウラディーミル・ゴルシュマン
(1893.12.16-1972.3.1 ロシア→アメリカ)

…名演 …駄演 …奇演

157.SOCM-89 CBS/SONY INC.
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K491
 ジュスキント/CBC交響楽団 Pf:グールド

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
 ゴルシュマン/コロンビア交響楽団 Pf:グールド

11.GT1009 ヴァンガード キングレコード株式会社 世界の名曲1000シリーズ ¥1,000
メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調「イタリア」
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢から序曲、スケルツォ、夜想曲、結婚行進曲
 ゴルシュマン/ウィーン国立歌劇場管弦楽団

    


157.■SOCM-89 CBS/SONY INC.
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
 ゴルシュマン/コロンビア交響楽団 Pf:グールド

 軽妙洒脱で生命感に溢れた名演。それは冒頭4小節のオケを聞いただけで理解できる。“粋”と言っても良い。各楽器が秩序の中で奔放に飛び出してくる。計算の行き届いた自由さだ。
 もちろん、グールドのピアノも前述のように形容できる演奏だ。やや前衛的な響が、見事に若さ溢れるベートーヴェンの音楽にマッチしている自作カデンツァも素晴らしい。第3楽章のカデンツァでは、その終わりに何気なく入ってくるオケの部分もまだカデンツァの一部という感じで、Tuttiの手前までmeno mossoで行くところなど完全なる調和だ。

ジャケットに譜例が載っているは良いが、第2楽章中間部主題とロンド主題が間違っているのが何だな。

(2004.12月7日)

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11.GT1009 ヴァンガード キングレコード株式会社 世界の名曲1000シリーズ ¥1,000
メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調「イタリア」
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢から序曲、スケルツォ、夜想曲、結婚行進曲
 ゴルシュマン/ウィーン国立歌劇場管弦楽団

 ウィーンの響きとオペラ的造型の魅力が一杯の演奏。
 テンポが実に適切で、起伏に富んだ音楽が絵画的な部分もある。例えば第2楽章、Aの前などクレッシェンドが気持ち良い緊張を生みだしている。全楽章ウィーンの魅力一杯なのだが、特にクラリネット、オーボエのチャーミングで素朴な味わいと、それらが他の楽器と融合したときの音色は素晴らしく愉しい。

 第1楽章Fの後19小節の2ndヴァイオリンはウィーンならではであり、ゴルシュマンの生かし方も特筆に値する。
 真夏の夜の夢もイタリアと同じことが言える。ウィーンの魅力を100%生かした演奏。滋味深い美酒を呑むが如し。

(1991.9)

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