第17回杜氏の腕くらべ、第3回は男山株式会社(北海道旭川市)の「男山」と、株式会社薄井商店(長野県大町市)の「白馬錦 にしな」。
男山に茂介さんのような名前がついてないのが淋しい。実直な真面目な味がしたので「誠」と命名しよう。男山「誠」くん。にしなさんは女酒ということだけど、田舎のおてんば娘みたいだな。
今回は両方とも、似たような感じで個性に乏しく味も香りも今一つでした。尤もこういう普通の酒もないと、旨い酒の価値がなくなっちゃうとは言えるかな・・・。
(2001年12月)
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菊姫合資会社(石川県石川郡鶴来町新町)の「菊姫 本仕込み 純米酒」を呑みました。
これは実に存在感の強いお酒。サラリと喉ごしがよい、なんてのと正反対。「美少年」(熊本)にある焼酎のような味わいもかすかに感じられる。とにかく、文句あるかって感じ。最後に残る日本酒臭が、所謂“通”好みだな。
(2001年12月)
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第17回杜氏の腕くらべ、第2回は米鶴酒造(山形県東置賜郡高畠町)の「米鶴 さなえ」と飛良泉本舗(秋田県由利郡仁賀保町)の「飛良泉 茂介」でした。
米鶴 さなえの香りは嗅いでも大したことないけど、含み香がふわっと広がり鼻腔が気持ちイイ。そして、サラリとした甘味のあとに毒婦のようなエグミが浮き上がってくるところが、只者ではないな・・・。
飛良泉 茂介とはひでー名前を付けたもんだと思ったけど、いやはや“茂介”って名がぴったりの酒。と言ったって、ひでー味がするわけじゃあござんせん、あーた。
良い意味で飾りっ気がなく、媚びるところなんざあ皆無。
殆ど甘味がなく、武骨と言えそうな酸味が全体を支配しているため取っ付きは悪い。しかし、三口、四口と呑み進むと、かすかな甘味が旨味に変化しコクも感じられるようになってくる。流石に茂介さんは飛良泉だ!
実は、富士錦酒造(静岡)の「富士錦
純米酒」も呑んだんですがね。
・・・な、なんて、普通のお酒・・・。
(2001年12月)
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義兄が手土産に持って来た、鹿野酒造(石川県)の「常きげん 山廃純米吟醸」というのを呑みました。
「常きげん」は何と読むんでしょうね。きっと「上機嫌」をもじったんじゃないかと思うんだけど、分かりません。で、このお酒は、やはり僕の好きな石川県の酒でした。
最初、ビールを飲んだ後に切り替えて呑んだときはそれ程うまいとも感じなかったのですが、昨日、舌に雑味が全くない時に味わったら旨いじゃないの。うるさくない香りもよく、しっかりした味なのにベタ付く感じは皆無。けっこう洗練された味だったんだ。
そんなこんなで(どんなだ?)、呑み終わっちゃったんで「窓の梅
姫神」を呑んだら、何と、田舎臭い味だこと。これは、比較でびっくりでした。もしかしたら、「常きげん 山廃純米吟醸」って、かなり洗練された上質の酒だったんじゃないかしら・・・。
(2001年11月)
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第17回杜氏の腕くらべは「男酒・女酒」で、2本づつの配付です。
パンフレットを見ると「豊かな酸味の骨太な辛口。硬水で醸した男酒。」「酸味が少なく軟らかな旨口。軟水仕込みの女酒。」と書いてあります。
簡単に言えば硬水はカルシウムイオンやマグネシウムイオンの多い水のことだから、ナマっぽい苦味があって不味いってことなんですね。酒作りの味に影響が出るのは当然でしょうね。
軟水は不純物が少ない水ってことだから、米や米麹など原料や作り方だけで勝負って感じがします。でも、硬水のナマっぽい苦味をかくし味に生かした酒が作れれば、個性的で旨いものができそう!
1回目は富久錦株式会社(兵庫県加西市)の「富久錦 作五郎」と窓の梅酒造(佐賀県佐賀郡久保田町)の「窓の梅 姫神」でした。名前からも分かるとおり男酒は「富久錦 作五郎」、女酒は「窓の梅
姫神」。
まずは富久錦 作五郎。これはインターナショナル化した兵庫の酒って感じ。独自の香りが少なく、味のバランスが平均化していますね。バランスが平均化しているという言い方はヘンですが、つまり否定的な意味でバランスがとれてるんですね。強いて言えば、含み香と甘味のそこに潜むかすかなエグミが凡酒との一線を画していますが、あまり記憶に残らないかもね。
そして窓の梅 姫神。ほどほどの香りにしっとりした甘味、そして、のどを通りすぎたあとには微かな日本酒臭。そこに、単なる甘口ではないぞとの主張が感じられて微笑ましいですね。
富久錦はそれぞれの味が主張しあっていたけど、窓の梅はしっとりした味の融合が女酒たる所以か? そういえば、全てが脂肪というヴェールに包まれたようなイメージもなくはない。この言い方も分からないよなー。
(2001年10月)
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「夏の酒談義」第3回目は島根県松江市の「豊の秋」(米田酒造)でした。
豊の秋ってのは初めて呑んだのですが、このお酒は、まずその香りの良さに感激です。い〜い香り。やたらな大吟醸よりずっとフルーティ。もちろん味もいい! 上品な酸味が舌に心地よく、日本酒の甘みがうまくいかされて深みもある。主張しすぎない個性が素敵。僕みたい!?
(2001年8月)
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「夏の酒談義」第2回目は七笑酒造株式会社(長野県木曽郡木曽福島町)の「七笑」です。
同じ長野の「真澄」に似た味ですが、その甘味には良い意味で濁りが感じられます。ガラスや陶器のようなツルツルした感触でなく、絹のような感じといえば分かってもらえるでしょうか(分かるわけないか!)? しかし、限定配布酒にしてはコクも香りも今一つで残念でした。
(2001年7月)
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久々にうまい酒に出会いました。山形の「千代壽」です。
日本名門酒会による「夏の酒談義」と題した限定配布酒の第1回目の酒なのですが、口当たりは柔らかなのにしっかりとした味のあるうまい酒でした。「天狗舞 文政六年」にも迫るイイ味で驚きました。
(2001年6月)
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今までの愛飲酒を思い出して…
まずは「〆張り鶴 純」(新潟)。これは香りよく、コクのある味わいなのに重たさを感じさせない銘酒でしたが、今では\3,000位します。
そして「田酒」(青森)。〆張り鶴をもう少し重たくしたような感じの旨酒ですが、やはり\3,000くらいになってしまいました。
「白滴 而妙酒」(奈良)。これは洗練度は今一つでしたが、愛飲するには充分満足できるうまい酒で、自分の結婚式の披露宴の時にこれを出したら、後で「あんなによく呑む披露宴は初めてでした」と会場の人に言われたものです。今では\2,500くらいに値上がりしてしまいました。
白瀧酒造の「上善如水」(新潟)は、発売されて1年経たずに味が落ちてしまい、がっかりしたものです。と思ったら、いつの間にか純米でなくなっていてびっくりしました。
「まつもと」(奈良)。白滴
而妙酒から、香りと甘味を減らしたような感じですが、とにかく安いのが魅力、\2,100で買えます。
「大杉玉」(奈良)。酒の神様、大神神社御用達の酒で「南酒本舗」に頼まないと入手できないのですが、いい味出してます。やや甘口。奈良旅行のおりの産物です。
奈良旅行のおりの産物といえば「山鶴」(生駒)もありますが、<段違い辛口>なる個性的なものもでています。
「奥伝寒造り
真澄」(長野)。現在の常飲している酒です。甘味もコクも適度に有り、香りも合格、そして喉ごしもサラリとし過ぎていないのがいい。
他に好きな酒は、北陸のものが多く「菊姫」や「天狗舞」は、1年の節目ふしめに呑むことにしています。
日本酒は基本的にあまいものです。辛口と表現されるものは、その甘味が少ないということなんでしょうね。甘味とアミノ酸系の旨味、さらに酸味、そして吟醸香と評される香りと、日本酒独特のにおい、これらが絶妙なハーモニーを漂わせた時、音楽とは別の至福のひとときが得られるというわけなのです。
(2001年3月)
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