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ああ、リリー・クラウス・・・ (;_;)

1980年11月29日
読売日本交響楽団第173回名曲シリーズ

日比谷公会堂

J.C.バッハ:交響曲第1番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番K.488
ブラームス:交響曲第2番

指揮:クルト・ザンデルリンク
ピアノ:安川加寿子(字が違う?)

 なんてつまらないモーツァルト。話にならない。記憶に残しておきたくない。内田光子以来の駄演。ああ、クラウス・・・。

 ザンデルリンクのブラームスには新鮮な発見が所々にあった。
 アンサンブルをしっかり決めて表情を溌剌とさせたり、思い切り弦に歌わせたり、表情の幅が広かった反面それが全曲に一貫されないもどかしさがあった。
 特筆すべきは数箇所で独特の音色を響かせていたことである。木管を全て4本にダブらせていたこととは関係無いと思うが・・・。
 終楽章コーダなど、アッチェレランドもなく、特別熱い演奏ではないが冷たいというわけでもない。かといって中庸を得たとも違う演奏で、一番最後の和音がなんて不思議に響いたことか。

 

1980年12月5日・6日
NHK交響楽団第826回定期公演

NHKホール

モーツァルト:交響曲第38番K.504「プラハ」
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ドヴォルザーク:交響曲第6番

指揮:ラルフ・ワイケルト
ピアノ:ジャン=イヴ・ティボーデ

 ワイケルトはなかなか好感のもてる指揮者だったが、オケの統率力において今一つの感じがした。
 ティボーデも若さに溢れる好演を示したが、まだピアノという楽器を自分のものにしきれていない、という感じが残った。それにしても、左足で床をとんとん叩いて面白かった。
 ドヴォルザークの6番は初めて聴いたが、面白くない曲。素材は良いモノがあるのに、未熟というか仕上げが良くないのか、思わず吹き出してしまった。

 それにしても、ああ、愛しのクラウス!

 


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