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あ・●一ノ蔵 春醸華(宮城県)
か・●賀茂泉 三玲(広島県) ●菊水の音瀞(新潟県) ●特別純米酒 越乃寒梅(新潟県) ●小冨士 超辛口(愛媛県)
さ・●澤乃井 武陽(東京都) ●信濃錦(長野県) ●白瀧 松栄さん(新潟県)
た・●大七 太田七右衛門(福島県) ●竹葉 純米酒(石川県) ●千代寿(山形県) ●大吟醸 純米 手取川(石川県) ●天寿(秋田県) ●天狗舞 山廃古酒 吟醸(石川県) ●豊の秋 しぼりたて生原酒(島根県)
な・●鳴門鯛 おおげつ姫(徳島県)
は・●花清水 純米吟醸酒(京都市) ●華鳩(広島県) ●強力米吟醸 日置桜(鳥取県) ●日置桜(島根県) ●一人娘(茨城県)
や・●弥右衛門 しぼりたて(福島県) ●雪の茅舎(秋田県)
わ・●わかさ(福井県)
色はほぼ同じ、香りは両者ともそれほど無い、口に含んだ感じもほとんど違いがない。強いて言えばすぐに甘味を感じるのが奥伝寒造りかな? 精米歩合に55%と60%の違いがあるだけです。
その2本のうちの1本を呑みました。齋彌(さいや)酒造店(秋田県本荘市石脇字石脇)の「雪の茅舎 純米吟醸」と言うヤツです。はじめて呑んだんですが、これは旨い! おいしい! びっくり。甘味の中に上手に酸味が利いているため濃い味なのにコッテリしていない。ジューシーな味。ほのかな香りも上質です。 もう1本は数馬酒造株式会社(石川県鳳至郡能都町宇出津へ)の「吟醸仕込み 竹葉 純米酒」。吟醸酒ではないのに吟醸仕込みとは精米歩合が55%と吟醸酒の条件をクリアしているからでしょう。住所は“ふげしぐん”と読みます。宇出津の後になぜ“へ”があるのかは分かりません。
酒米「豊国」を使った千代寿は、青空が全く見えない天気の、空一面白い雲のような旨さの酒だ(物凄く分かりにくい表現だ)。香りも少なく日本酒臭もない。しかし、エグ味を忍ばせたやや重めの甘さは、日本酒を呑む満足感を充分に与えてくれる。 酒米「美山錦」を使った信濃錦は、味の骨組が見えるような酒だ。甘味を主としたいろいろな日本酒の味が、それぞれ交じり合わずに舌を軽く刺激してくる。コクが足りないとも言えそうだが、これでコクがあったらまずそう。この味覚バランスで一応完成している軽やかな味わいだ。 友人の奥さんのお土産ということで花清水株式会社(京都市伏見区津島町)の「花清水 純米吟醸酒」も呑みました。酒米は五百万石。
酒米「美山錦」を使った天寿は吟醸酒でもないのになかなかイイ香り。 萬歳楽の酒米は「北陸12号」だ。
こりゃまた旨い酒だ。まず、栓を抜いたときに良い香りで周りの空気が幸せ色のパステルカラーに染まる。しかし、器に注ぎ鼻へ持っていっても、もうそれほど香らない。
アハハ、華鳩と一緒に“きき酒”したのが間違いだった。
まずは良い香り。それは、栓を開け、器に注いだ瞬間から辺り一面に拡散する。木霊のように漂う幸せの香り。
四合で¥950とは安い! 値段の割に充分旨い!!
こんなに旨い一人娘は初めてですね。
実にマイルドな口当たりで、甘味もそこそこあるけど辛口というだけあってベタつく重たさは皆無。香りはあまりないけど、武骨な日本酒臭もない。醸造用アルコールを使っている割にけっこう旨口。でも“超辛口”という名は似合わないな。山鶴の“段違い辛口”に比べれば甘い甘い。
これは一つの完成品と言えよう。その上品な香りは決して鼻に付くことなどなく、種々の味が見事にブレンドされているため、一つの味だけが突出することもない。かといって、平凡な味とは一線を画している。う〜ん、この味を表現するには語彙不足ってことか・・・。美酒って感じじゃないし、とにかく呑み飽きしない旨い酒。
賀茂泉 三玲。香りは少ないものの、含み香は日本酒臭を合わせて独特。日本酒の味という味が全て存在するという濃厚なもの。ベタつかない旨味が強い。 白瀧 松栄さん。ねっとり纏わりつくようなやや乳製品ぽい甘味には、奥に微妙なえぐいコクがある。ふくよかな旨味が美しい。 賀茂泉 三玲のほうが好みかな。白瀧 松栄さんはうまいけど、途中でもうけっこうとなっちゃいそう。 それにしても、第17回杜氏の腕くらべの企画は良かった。これだけ違う味が愉しめれば言う事はありませんね。個性的で旨い酒、万歳!!
澤乃井 武陽は、男酒にしてはそこそこの甘さがあるが重厚ではない。香りも自然でハンサム。武骨な野人というよりも軽快な都会人の魅力。 一ノ蔵 春醸華は、女酒にしては甘さ控えめで軽やか。香りも仄かでボーイッシュ。色香のある熟女というよりも清純な少女の魅力。 武陽の味を薄めて甘味を加えると一ノ蔵になりそう。夫婦酒って感じ。
太田七右衛門さんは、竹を割ったような性格のお人ではありませんね。 おおげつ姫は個性的な姫じゃ!
2002年最初の酒は有限会社 山根酒造場(鳥取県青谷町)の「強力米吟醸 日置桜」という純米大吟醸。吟醸香のつき具合が絶妙で、美味かったぁ。日置桜は昔一度だけ純米を呑んだ記憶があるけれど、流石に大吟醸ともなると美味さが際立ちますね。 次は合資会社 大和川酒造店(福島県喜多方市)の「弥右衛門 しぼりたて」。これは初めてなのですが、呑んだ瞬間どこかで呑んだ記憶が・・・。そうだ! 同じ福島の「自然郷
生酒」に似た含み香がするのだ。生酒の様な強い甘さが無い分美味しく呑めましたね。 次に呑んだのが株式会社 車多酒造(石川県松任市坊丸町)の天狗舞。しかし、天狗舞と言ったって「山廃古酒 吟醸」という本醸造の酒。古酒の重たさを、アルコール添加によって軽やかに口あたりを良くしたような感じ。ただし、あくまでも古酒。 実は、島根の「豊の秋」の懸賞に当たったヤツも呑んだんです。 |